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2001年2月2日 読売新聞 山口東部地域ニュースより
宇野千代の世界展から 成績 岩国尋常小学校(現・岩国小)、岩国高等女学校(現・岩国高)を卒業 した宇野千代さん。小学4年の時は、国語や算術、体操、図画など8学科 に、最高の「甲」を並べた。女学校時代は16学科にわたり、百点満点 でほとんどが90点台。4年での順位は2番だった。 各地で同様の展示会が開かれてきたが、成績表の公開は初めて。遺族 をはじめ岩国市教委の協力などで実現した。
2001年2月5日 読売新聞 山口東部地域ニュースより
宇野千代の世界展から おはん 小説の「桜も日本一 錦帯橋も日本一 こんな日本一の故郷を持っている」。 小説の中で、自然の風物だけは故郷・岩国に固執したという宇野さん が、10年かけて完成した代表作「おはん」。1957年に野間文芸賞、58年 に女流文学者賞をそれぞれ受賞した。 作品を書き終えて約30年後、市川崑監督が映画化。宇野さんは撮影現 場を訪れ、女優吉永小百合さんらに会い、「うれしさに、胸が躍るよう な思いがあった」という。 原稿や初版本をはじめ一連の展示が楽しめる。現代劇として、女優山 本陽子さんらは来月3日から27日の日程で、福岡市・博多座で公演する。
2001年2月5日 読売新聞 山口東部地域ニュースより
宇野千代の世界展から 桜のいす 宇野さんが暮らしていた東京・青山の自宅広間に置いて10数年使った。 背もたれには、桜の花びらの模様が彫ってある。元秘書の藤江淳子さん は「先生は桜が好きで、自分でデザインしました。毎日、腰掛けてまし た」と懐かしむ。 いすの上にあるドストエフスキーの小説「カラマーゾフの兄弟」の文 庫本は、旅行の時持ち歩いてよく読んでいた。そのそばの色紙は宇野さ んが95歳の時に書いた。「この頃 思うんですけどね 何だか 私 死 なない やうな 気が するんですよ」